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この際、大山倍達および極真談義を少々。 
 K1を初めとする、プロレスとは違った真剣勝負が売りの格闘競技がテレビで放映されると、 
 顔面へのパンチ攻撃を禁止する極真空手は、全く大衆の人気を失ったように思われる。 
 少なくとも、エンターテインメントとしては。そこで、極真空手の創始者である大山倍達 
 の格闘家としての実力についても、俄然疑問符が突きつけられたわけだが。個人的には、 
 大山は、相応に強い格闘家であったと思う。特に実践において。   
 大山の兄貴分に当たる、柔道の鬼こと木村正彦の語るところによれば、木村と大山の二人で街を 
 闊歩しているとケンカを売られることがしばしばあったそうだ。ケンカを売られるのは、専ら 
 体格で劣る大山のほうだったが、大山はそれを難なく始末したそうだ。また、木村らが主催する 
 プロ柔道の興行に大山も参加したさい、賞金目当てで飛び入り参加したケンカ自慢や力自慢を 
 一蹴した。木村関連以外でも、随分危険な場所に出入りして、修羅場を潜り抜けたという、信憑 
 性の高い証言もある。格闘技には何よりも勇気が大切だが、ときに命の遣り取りも辞さないケンカ 
 となると、さらに次元の違う精神力が求められる。その意味においても、幾多の修羅場で実践を 
 積んだ大山は、やはり強い男であったと思わる。
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